|
歴史上最大のダイヤモンドカリナン・ダイヤモンドは1905年、南アフリカのプレミア鉱山で発見されました。発見したのはこの鉱山の管理人で、最初彼は大きなガラスの塊がいたずらによって埋められていると思ったとの事です。
なぜなら、当時ガラスを埋めて騙しあうというゲームがはやっていたからです。実際、その原石はあまりに大きかったそうで、この原石は3106カラット(621.2g)、サイズはおよそ縦5cm、横6cm、厚さ10cmもありました。しかしカリナン・ダイヤモンドは8面体ではなく、最大の表面部分は天然の劈開面が現れていたため、カリナンは巨大なダイヤモンドが欠けた一部分ではないかと考える採掘者たちもおり、この母岩を発見することがしばらくの間、採掘者たちの夢ともなったのでした。当然のことながら、その巨大な母岩は見つかりませんでした。
この鉱山を開発したトーマス・カリナンの名にちなんでカリナンと名づけられました。
このカリナン・ダイヤモンドはトランスバール州政府が買い取り、これを政府は、英国王エドワード7世の66歳の誕生日に献上しました。エドワード国王はこの石(と言うよりも岩に近いですが)をカットするために、アッシャー・ダイヤモンド社に依頼しました。当時、アッシャー・ダイヤモンド社と言えば、エクセルシアー・ダイヤモンド(原石で995.2
カラット)
やその他大きな石をカットした経験を持つ、有名なアムステルダムの会社でした。
アッシャーは、このダイヤモンドのカットのために数カ月も分析をして、ついに1908年2月10日ナイフを当て、意を決して金槌を打ち下ろしました。ガキッと音が鳴り響きました。しかし、ダイヤモンドは相変わらずコブシ大の大きさのままでした。ダイヤモンドが砕ける代わりに、ナイフが折れてしまったのです。結局一度目の挑戦は失敗に終わりました。ダイヤモンドが不本意に粉々に割れてしまうことを考えれば、ナイフなどどうでも良かったことでしょう。
翌日から恐る恐る数度となく挑戦し、ついに石は数ヶ月の計算の甲斐逢ってか最高の方向に割れました。しかし、そのときアッシャーは、しばらくその結果を知ることが出来ませんでした。アッシャーは、そのあまりにもの緊張で倒れてしまったのです。そう、気絶したのです。
もし、失敗してこなごなに砕けたりしていたら、多分死罪かそれ相応の罪、もしそれを問われないにしても世界最大のダイヤモンドを無駄にした会社ということで会社の存続も危ぶまれることになっていたことでしょう。アッシャー社は、この彼の人生最大の賭けとも言える功績と以前の功績を称えられ、後にオランダのユリアナ女王陛下よりロイヤルの称号を与えられました。
そのときの一番大きい石は、世界最大のカット・ダイヤで、洋梨の形(ペアシェープといいます)で、530.2ctもあり、王笏にとめられました。これがカリナンT(別名グレート・スター・オブ・アフリカ)です。今は、ロンドン塔に飾られています。世界2位もこのときカットされたダイヤで、王冠の正面にセットされてます。これもロンドン塔の中に飾られています。
|